武士道の「美意識」を学ぶ。

秋月を訪ねて(その3)

 

秋月は、筑前の小京都と言われ、

静かでどこか懐かしく、

また水が美しい素敵な場所です。

 

古くは天領日田と筑前博多を結ぶ

筑紫路に位置する田園の商都として

栄えました。

 

 

街を歩くと城下町のおもかげを

残す風情のある建物が

たくさんあります。

 

なんか

和服を来て歩いてみたくなる

そんな町です。

 

この日は外国の方々が

家族で浴衣を着て散歩されていました。

ここ秋月は自然を感じながら

さらに城下町を満喫できるので

外国人観光客の皆様にもいい場所ですね。

 

 

さて、

 

秋月城趾は、鎌倉から室町にかけて

36万石を領有した秋月氏が、

1203年(建仁3年)古処山頂に築城した

山城跡で、今も残っています。

 

 

秋月氏は豊臣秀吉に敗れ、

宮崎県日向国高鍋(2万7千石)に

移封されました。

 

その後、1624年(寛永元年)に

福岡藩の黒田長政公の三男

長興公が藩主となり、居城を

現在の位置に移して

秋月黒田藩5万石の城下町になります。

 

 

当時は、1,000軒、5,000人

と言われた町も

現在は1,000人程度の静かな

町となっていますが

 

その静かさが都会から来る人達の

心を癒し、武士の時代に

タイムスリップしたような

感覚になります。

 

映画「男はつらいよ

第28作 寅次郎紙風船」でも

ここ秋月は舞台になっています。

 

ちなみにマドンナは

「音無 美紀子さん」。

久しぶりに見たいですね。

 

 

 

そして、こちらは

本葛(本くず粉)の老舗

「廣久葛本舗さん」

 

 

築240有余年になる店内は

落着いた雰囲気で素敵です。

 

なんと、その昔

「筑前竹槍一揆」というもので

できた刀やクワなどの傷が

 

今でも店の柱に残っていまして

歴史の古さを感じます。

 

 

美しいお花が飾られた店内で

ゆっくりお茶をいただきながら

美味しい「葛もち」をいただきました。

 

葛は、マメ科のつる性多年草で

秋の七草の一つ。

 

その根から抽出した

デンプンのことを本葛。

その本葛で作った「葛もち」を

いただきます。

 

 

甘くてとっても美味しい。

皆様も

ぜひ、食べてみてください。

 

ちなみに

葛の根を乾燥させ粉にし、

薬草と混ぜ合わせた物が

「葛根湯」と呼ばれます。

 

古くから日本人には愛された

食材なんですね。

 

 

 

さて、

 

最後にご紹介するのは

秋月の武家屋敷です。

 

古い城下町を歩きながら

ゆっくり進みます。

 

 

こちらが

秋月・武家屋敷「久野邸」です。

 

久野邸は、江戸時代の初期、

秋月黒田藩5万石の初代藩主

黒田長興公より知行を受け、

代々続いた直参の上級武士の屋敷。

 

さっそく中に入ってみましょう。

 

 

この屋敷は近年老朽化が進んだため

久光製薬株式会社の

中冨博隆社長の母の生家であることから

同社がこの貴重な文化財を

後世に残すべく所有し、修理・

保存・展示してます。

 

 

いかがでしたか?

 

3回に分けてお届けしました

「秋月を訪ねて」ですが

この他にも和紙や染め物、

陶芸など様々な文化があります。

 

また、写真撮影できない

美術館には

日本刀や鎧甲冑などの武具も

展示されています。

 

私は個人的に

来国俊の刀をずっと見ておりました。

とても良い勉強になります。

 

そして美術の他にも

 

四季折々の豊かな自然が満喫できます。

 

ゆっくりと武士の時代に

タイムスリップしたような気持ちで

感じられる場所としては

貴重な観光地だと思います。

 

秋月氏と黒田氏の

二つの文化が重なった

城下町「秋月」に、ぜひ

皆様も遊びにいってみては

いかがでしょうか?

 

都会的な観光地にはない

昔ながらの空気を感じられます。

 

※資料:久野邸パンフレットより

 

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