方丈の暮らし

 

ゆく河の流れは絶えずして

しかも もとの水にあらず。

 

淀みに浮かぶ うたかたは

かつ消え かつ結びて

久しくとどまりたるためしなし。

 

世の中にある人とすみかと

また かくのごとし。

 

たましきの都のうちに、

棟を並べ、

甍(いらか・屋根の高さ)を争へる

 

高き、卑しき、人の住まひは、

世々を経て尽きせぬものなれど

 

これをまことかと尋ぬれば

昔ありし家はまれなり。

 

あるいは去年焼けて今年作れり。

あるいは大家滅びて小家となる。

 

住む人もこれに同じ。

 

所も変はらず人も多かれど

いにしへ見し人は

二、三十人が中に、

わづかにひとりふたりなり。

 

朝に死に、夕べに生まるるならひ

ただ水のあわにぞ似たりける。

 

 

 

知らず、生まれ死ぬる人

いづかたより来たりて

いづかたへか去る。

 

また知らず、仮の宿り

たがためにか心を悩まし

何によりてか目を喜ばしむる。

 

その、あるじとすみかと

無常を争ふさま

いはば朝顔の露に異ならず。

 

あるいは露落ちて花残れり。

残るといへども朝日に枯れぬ。

 

あるいは花しぼみて露なほ消えず。

消えずといへども夕べを待つことなし・・・

 

 

これは、

約800年前の建暦2年(1212年)に

鴨長明が書いた「方丈記」の冒頭です。

 

彼が生きた時代は

 

安元の大火(1177年、鴨長明:22歳)

治承の竜巻(1180年、鴨長明:25歳)

養和の飢饉(1181年、鴨長明:26歳)

文治の地震(1185年、鴨長明:30歳)

 

という災難が

立て続けにおこった時代でした。

 

そんな中で

方一丈(約3m四方)の草庵に

隠棲した鴨長明が

 

世を捨てて

一人静かに暮らし

自らの生活を記した随筆が

「方丈記」です。

 

令和二年の今にも通じる美学が

あると思いました。

 

この「外出自粛」を

どう前向きに生きるか?

 

私の生活も「方丈」の暮らしのように

狭い部屋にて心静かな生活を

送っております。

 

と同時に

あたりまえの日常に感謝。

 

そして・・・

マスク一枚にも感謝しました。

 

どうぞ皆様も  ご自愛ください。

約800年前の「方丈記」に学ぶことは

たくさんありますよ。

 

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