誠心館夏期合宿(前編)平成25年

 

平成25年7月27・28 日

熊本県美里町 元気の森 かじかの里にて

誠心館・夏期錬成大会が開催されました。

 

もともと毎年、夏に

誠心館だけで合宿を行っていたのですが

 

全国大会を目指す選手、

また、

九州地区の代表選手が集まることもあり、

昨年から

「居合道のレベルアップ」を目的に

複数の道場も参加して開催しております。

 

今年は、

長崎の千斉会、

福岡の博多居合研究会、

熊本の武蔵館、岡嶋道場、天翔館

が合流し総勢38名の剣士が参加。

 

とても賑やかな合宿になりました。

 

また、今回は全国大会の

九州地区「監督」である

西村先生も来られ、

出場選手が指導を受けました。

 

次回は岩田会長の悠毅館にて

8月に代表選手を集めて

合同練習が予定されております。

 

 

 

まずは、練習の前に「座学」からスタート。

 

今回のテーマは「居合道と音楽」です。

 

かつて20代に

クラッシクギターに魅せられ

名曲「アルハンブラの想い出」、

モーツアルトの「魔笛」を完コピした

太田誠二館長 オリジナルの解説です。

 

 

まずは皆さんにCDを聴いていただきます。

 

「カラヤン」指揮の

ベートーヴェン交響曲第5番

 

そして

 

「小澤征爾」指揮の

ベートーヴェン交響曲第5番

 

続いて

 

ギターの神様

アンドレス・セゴビアの

「アルハンブラの想い出」

 

そして

 

こちらもギターの神様

ナルシソ・イエペスの

「アルハンブラの想い出」

 

同じ楽譜なのに

指揮者や演奏者によって

全く違う世界になる。

 

皆さん ゆっくりと音楽を聴きます。

 

 

音楽で言う「形は楽譜」である。

 

居合道「形とは:流派の正しい掟」

音 楽「正しく音を出すための音符」

 

居合道「遅速とは:拍子である」

一本の業の中でどこを早く、

どこを遅くするのか:相対的なスピード。

 

音 楽「リズム」

早くする所と遅くする所の組み合わせ

Adagio(アダージョ)ゆるやかに

Allegretto(アレグレット)快速に

Largo(ラルゴ)幅広くゆるやかに

Presto(プレスト)急速に

 

居合道「緩急とは:手の内の絞め具合」

 

音 楽

Dolce (ドルチェ)柔らかく・柔和に

energio(エネルジコ)力強く

 

 

4

居合道「強弱とは:弱い所から強く

強い所から弱く

(初めから強いと当たる瞬間は弱くなる)

斬り付ける処に物打が強く当たるように

呼吸を合わせること」

 

音 楽

folte(フォルテ)強くと

p:piano(ピアノ)弱く

 

居合道「威とは:業の格調が高いこと」

 

音楽「曲想:自分が指揮者になり

各楽器のパートを自由にあやつり一曲を

指揮し演奏すること・

同じ曲でも

指揮者によりイメージが違ってくる。」

 

表現が違っても間違いではない

即ち正解は無い。

 

好みの違いで評価も分かれる。

maestoso(マエストーン)荘厳に

briliante(ブリランテ)華やかに・輝かしく

grazioso(グラッツィオーン)優美に

 

 

私達は「人を斬る」ために

居合道をしているのではありません。

 

もちろん武術としての業は

斬っているのですが。

 

強さだけを求めるなら、

刀より槍、槍より鉄砲、

鉄砲より大砲、大砲より・・・

 

のように刀より優れた兵器は

無数にある。

 

私達が居合道をするのは

敵は自分となって

より美しい人間になるために

修行していると館長は言います。

 

「居合道は自分を表現する芸術である」

究極の居合道は「形に入り心に至る」

 

それを目指して

自分が稽古していることを

解説されました。

 

かつて

「ナルシソ・イエペス」が来日した時に

本人に握手をしてもらった館長。

 

憧れのギターの神様に

直接、触れた経験と

居合道を重ねたのかもしれません。

 

 

さて

体育館にて稽古が開始しました。

まずは太田館長の

抜刀から

 

その後は

九州各地から集まった先生達に

指導していただきながら

稽古が始まります。

 

 

こちらは長崎千斉会の

(範士)藤先生による直接指導。

 

九州大会や昇段審査では

なかなか習うことができない

貴重な業を見せていただきながら

教えていただきました。

 

 

 

こちらは本年度・全国大会の

九州地区・監督である(準範士)西村先生。

 

西村先生は

太田館長が一番最初に教えたお弟子さん。

 

 

座り方、目付、呼吸、

その指導は時に「ミリ単位」の動きにも

するどく指摘が入ります。

 

理念が入っていない居合、

敵が想定されていない居合には

容赦なく修正が入ります。

 

 

結果的に

その厳しい稽古が

私達を支えてくれます。

 

 

 

こちらは

誠心館の(八段)川畑先生。

 

川畑先生は錬成会の企画局長。

先生がいなければ会は始りません。

 

熱心な指導のもと

稽古は続いています。

 

 

 

続いては「博多居合研究会」

(八段)塩川先生による刀法講習会。

 

 

普段、他道場の先生から

このように指導してもらうことは

ありません。

 

刀法を分解しながらの

詳しい解説に皆様、

熱心に注目されていました。

 

実は、

熊本、長崎の皆さんと

博多居合研究会が

こうやって稽古するのは初めてです。

 

それぞれの県が集まり

「九州が一つ」になって稽古するって

とてもいいですね。

 

 

その後も稽古は続き

あっと言う間に時間が経過しました。

 

そして

夕方は恒例の

バーベキュー親睦会です。

 

 

暑い体育館で練習した後の

冷たいビールと

焼き肉に皆さん大満足。

 

九州の親睦を深める

とてもいい夕食会になりました。

 

 

そして・・・

 

 

 

夜になり、

日本刀好きな私達は

 

毎年恒例の勉強会です。

 

今年、初参加の石橋剣士も加わり、

マニアックな刀の話題で盛り上がりました。

 

 

歌仙拵を作っている知人の鞘を見ながら、

拵の勉強。

肥後に伝わる伝統の掟を学びます。

 

 

少年のような

日本刀好きな皆さんと

熱く語り合えて楽しかったです。

 

居合道のおかげで

このような交流会できて本当に嬉しいです。

 

合宿は後半へ続きます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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