武士道の「美意識」を学ぶ。

「佐藤寒山」先生の言葉

 

 

「佐藤寒山」先生の本と出会いました。

 

寒山先生は「日本刀研究」の

特に新刀研究で知られ、

 

古刀研究の「本間薫山」先生と並んで、

お二人をしばしば両山と呼んでいます。

 

私が初めて、そのお名前を目にしたのは高校生の時、

「肥後金工大鑑」を見た時でした。

 

 

昭和三十九年、寒山先生が

この「肥後金工大鑑」の序文に書かれているのは、

 

日本美術刀剣保存協会が、この本を纏めるのにあたって

大きな壁に突き当たったこと。

 

それもそのはず、肥後金工は掟として

銘をきっていなかったり、「万日坊、三角、遠山」など

名前は残っていても資料がほとんどない作家もたくさんいて、

編集するのは難しかったのです。

 

そこで寒山先生が書かれているのは

 

「しかし、今日にしてこれを突破しなかったならば、

今後の人々は益々困難に突きあたるであろうし、

次第に肥後地方を始め、いろいろの事を知っている

古老の方々も一層少なくなるであろう。

そして、徒らに

肥後金工の真価が誤り伝えられるようになっては

先人に対して申し訳ないことになろう。」

 

という文章でした。

 

まさに、当時の「細川護立」会長をはじめ、

本間先生や佐藤先生達のおかげで、肥後金工の資料が

残り、私達が今こうして勉強できるのだなと実感します。

 

 

 

 

さて、「寒山刀話」

偶然、私のところにやってきた

この古い本。

 

どこで誰が持っていたのか

わからない。

 

発行した時代を見ると

 

「昭和四十八年」。

私の生まれた年でした。

 

何か「ご縁」があって出会ったのでしょう。

 

 

日本刀など不必要な時代に

日々、肥後金工と向き合っている私に

 

「これを学んで何になるのか?」

「今の時代に必要性があるのか?」

 

 

とおっしゃる人もいます。

 

しかし、

 

この本に出会い、

ページをめくった瞬間、

 

私を励ましてくれるかのように

 

 

寒山先生の「直筆の文字」で

 

言葉が書いてありました。

 

 

それは

 

 

 

 

直筆の

実に味のある筆文字でした。

 

なんか勇気をもらったような気がします。

 

この出会いに感謝して

今後も努力していこうと思いました。

 

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