映画「紫」舞台挨拶

 

かつて日本の色には

 

何処のものとも違う

独特なニュアンスがあった。

 

それは、この国の風土が育んだ

植物染料だけが表現できた色。

 

化学染料に頼り、

失われつつあった日本の色を

取り戻そうと闘う男がいる。

 

吉岡幸雄。

 

 

 

 

姿を消し始めた染織植物は、

 

農家を探し、説得し

栽培するところから関わる。

 

単なる染め職人ではない。

 

無理だと言われても諦めない。

植物の染料は漢方とも紙一重。

 

美しいものは身も心も癒す。

優しい頑固者。

これはその静かな闘いの記録。

 

 

 

2014年2月15日(土)

福岡市のKBCシネマにて

 

映画「紫」の上映会が開催、

染色史家の

吉岡幸雄さんによる

舞台挨拶が行われました。

 

吉岡幸雄さんは、

日本・京都に江戸時代から続く

染色家「染司よしおか」の当主。

 

1950年代の日本は

環境破壊ということに無知であり、

大学生だった吉岡さんは

都会の公害を目の当たりにし

唖然とし、

 

その後、吉岡さんは

先代から染司を受け継ぎ、

 

使用する染料を

古代の手法のままである

天然染料に戻すと決め、

 

京都の澄んだ湧き水と

 

日本古来の

植物染料よりつくられる色を

追い求めてこられました。

 

 

「人間というのは

地球の中の一員である、

ありがたく暮らさせていただく

という精神性がないと駄目」

 

という言葉が印象的でした。

 

また、高度に発展している

現代社会の中で人間は

「進化している」と思っているけれど

 

実は、コンピュータなどの

便利さの中で

逆に人間が「退化している」

ということを気付かされます。

 

 

映画の後、

吉岡さんのお言葉を

聞くことができました。

 

 

 

著書である

「源氏物語の色辞典」に

サインをいただき、

記念に残る時間になりました。

 

 

あらためて

日本の美の素晴らしさを

実感しました。

関係者の皆様に心より

感謝いたします。

 

資料:映画「紫」公式サイト

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