平清盛(広島その2)

そもそも、なぜ「平清盛」が  NHK大河ドラマ?

と思われる人も多いと思います。

2012年、

NHK大河ドラマは誕生50年。

そして

新たなステージに立つテーマは「挑戦」。

それは「今、必要なテーマ」なのかもしれません。

 

震災、金融不安、

混乱した先行き不透明な今と

 

清盛が生きた「平安末期」という時代が重なります。

900年前の日本は

王家と貴族が対立し、混迷を深めていました。

 

そんな中で清盛は

常に「挑戦」し続け、新しい時代を築きました。

 

本当の親を知らないまま、

平氏のもとで育てられた清盛は、

 

海賊退治を行い、一人前の武士に鍛えられ、

武士の王となり、そして日本の覇者となりました。

この厳島神社は、そんな清盛が残した

「挑戦」の跡なのです。

 

それでは

ゆっくりと歩いてみましょう。

厳島神社は平成8年に世界遺産になりました。

 

登録された区域は、

社殿を中心とする厳島神社と

 

前面の海、

背後にそびえる弥山原始林を含む

431.2ヘクタール。

実は

フランスの世界遺産モン・サンミッシェルと

観光友好都市になっています。

大河ドラマの影響もあり

観光客も増えている厳島神社。

歩いていると

商店街に「鹿」を発見しました。

西村真次氏の著書

『万葉集の文化的研究』によれば、

 

「占い」の語源は、

ツングース語のトナカイを意味する「Ula」。

日本では鹿を意味します。

もともと鹿の骨などで占ったことが

占いのルーツ。

日本人にとって古くから鹿は神様でした。

映画「もののけ姫」でも鹿の神が出てきましたね。

 

そう言えば

「漢委奴國王」の金印が出土した

 

福岡県の志賀島(しかのしま)にある神社には

鹿の角が

10,000本奉納されていました。

神聖な「鹿の島」という説もあります。

どこか悲しそうな表情。

現在、島ではちょっとした問題があるそうで

鹿の数が減ってきているそうです。

さて、

こちらは宮島の大杓子。

 

敵を「めし取る、すくい取る」ことから

幸運をすくいとる祈願として縁起良いものとされています。

これは「二位殿燈籠」

二位殿とは平清盛の妻「時子」のこと。

 

壇ノ浦の戦いで8歳になる安徳天皇を抱いて

海に飛び込みました。

 

そのなきがらが宮島に流れ着いたといわれ

「時子」を弔うために石燈籠が建てられました。

ちなみに

福岡県の久留米市には「水天宮」があり、

全国の水天宮の総本山です。

 

ここで祀られているのが

この「安徳天皇と平家一門の霊」。

壇ノ浦で生き延びた平家の人々が神社を建てました。

日本の歴史には多くの悲劇があります。

私達は

その歴史の延長線上にいることを

忘れてはいけない・・・

そう深く思いました。

 

さらに歩いて行くと

厳島神社が見えてきました。

社殿の創建は593年。

その後、1168年に清盛によって現在のように

造営されました。

海の中に建つ大胆かつユニークな配置構成の麗姿は

時代を超え、今なお訪れる人々を古の宮廷文化へ誘います。

「大鳥居」は国の重要文化財。

平安時代から8代目の鳥居。

これは明治8年に完成したもので

 

なんと

「鳥居本体の重み」で建っているそうです

宗との貿易を通じて海と深く関わってきた清盛は、

「航海の神」を祀る厳島神社を平氏の氏神にと考え造営。

 

まさに清盛が海運ビジネスに挑戦する

決意表明として作られたと思われます。

「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり」

ではじまる『平家物語』。

 

従来、日本史上屈指の大悪人として描かれてきた

清盛ですが、最新の研究では

見直されてきました。

 

歴史は勝ったほうが都合の良いほうに書き換えていきますから

様々な方向から見なければなりませんよね。

戦後の日本にも言えるかもしれません。

 

ちなみに

清盛は

織田信長よりもずっと前に

経済を考え、「貨幣」を普及。

しかも

幕末の坂本龍馬よりも前に

世界に出て行く、グローバルな視点で

海運ビジネスを成功させていました。

みんな清盛を見習っていたのかもしれません。

 

このように政治家としての鋭い嗅覚と巧みな戦略で

平治の乱に勝利し、

天皇家とのつながりをさらに深めた清盛。

1167年に太政大臣の座を手に入れます。

それまで貴族独占だった時代に

地位の低かった武士の地位を

一代で高めます。

 

まさに武士として初めての政権獲得。

武士の世界とは清盛が創ったと言っても過言ではありません。

こちらは清盛神社。

まさにここは「清盛の島」と言ってもいいほど

今でも多くの人達に愛されています。

今、なぜ清盛なのか?

それは

●「挑戦」する前向きな姿勢。

●クリエイティブな発想。

なのかもしれません。

 

今年もあとわずか・・・

皆様にも様々なご苦労があるかと思いますが、

清盛のように「勇猛心と先見性」を武器に

前に進んでいきたいと思います。

 

まだ誰も知らない、

「武士の美学」を2012年はTVで見たいなと思います。

 

2012年 NHK大河ドラマ「平清盛」公式サイト

http://www9.nhk.or.jp/kiyomori/

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