座右の銘(武士の言葉その10)

 

眼の前にはいつも、

なんにもない。

ただ前に向かって

身心をぶつけて挑む、

瞬間、瞬間があるだけ。

 

岡本太郎

 

本日は、

岡本太郎 誕生100年企画展

「顔は宇宙だ」を見学。

 

太郎の筆跡を見て

「居合道」の「切り上げ」や

「袈裟斬り(けさぎり)」という技を思い出しました。

 

 

「序」無拍子かつ低速度で展開され、

「破」から拍子が加わり、

「急」で加速し、敵を制す。

 

 

「序破急」は能の「世阿弥」が言った言葉ですが

武術、芸術に繋がる概念。

 

その「序破急」を感じる筆の動き。

 

太郎は刀を筆に持ちかえて

自分自身と闘った「サムライ」。

絵を描くというより「斬る」というほうが近い感じ。

 

多くの修行を繰り返し

悩み傷ついて「自分の世界」を探し続けたのでしょう。

 

太郎の敵は誰か?

 

それは、きっと自分自身。

敵は相手ではなく自分だからこそ

ひたすら作品を作り挑戦し続けたのだと思います。

 

太郎は言います。

「顔は自分であり、他であり、全体なのだ」と。

居合道の書籍にも同じような言葉がありました。

 

 

また太郎は言いました。

 

「順番なんて ほんとうの人間の価値とは

何の関係もないんだよ」と。

 

 

闘うのは「あなた」。

敵はおそらく「自分自身」。

 

「瞬間を大切にして

自分のまわりの人に感謝して

今を生きよう」

 

そう太郎が言っているような気がしました。

 

 

眼の前にはいつも、

なんにもない。

ただ前に向かって

心身をぶつけて挑む。

瞬間、瞬間があるだけ。

 

岡本太郎

 

出典:「壁を破る言葉」(イースト・プレス)

※会場:岡本太郎 誕生100年企画展「顔は宇宙だ」福岡パルコ

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