宗家講習会(平成27年度)完結編
元来 居合の本義は
抜き打ちの一瞬にあり、
その修養の眼目は
正・速・強・威なり。
然して
「正」とは
流儀の掟に従いて、
体の構え・運剣の仕方を始め
その流儀の「形」を
正しく身に付ける事。
「速」とは
形の「正」の上に
業の「理合い」を辨えて錬磨を重ね
運剣の「速度」を早くする事。
「強」とは
正と運剣の速さの上に斬撃の効果を
十分ならしめるため、
当たりの「強み」を錬磨する事。
「威」とは
「正」「速」「強」を身に得て、
百錬の暁き、流儀の体を自得し
遅速緩急・強弱を悟り、残心を会得し、
而して格調高き無限の品位と
風格のある境地に到達する事。
と無双直伝英信流
正統第二十代宗家
河野百錬先生は断じておられます。
その
河野百錬先生・直伝の居合道を
現代に伝えられるのが
正統第二十二代
池田隆聖昴 宗家です。
今回も御宗家自ら
大阪より熊本にお越し頂きました。
そして、この「九州地区連盟の
宗家講習会」に
約60名の高段者が参加。
さらに
第二十三代 福井宗家からも
直接、ご教授賜り
とても有意義な講習会となりました。
参加された剣士の皆様も
熱心に
御宗家の解説を学ばれています。
メモを取りながら
技を確認される先生の姿もあり
武道王国「九州」の
居合に対する
熱い情熱を感じる瞬間でした。
さて、講習会は
正座、抜刀を中心に
進んでいきます。
正統第二十一代宗家
福井聖山先生は其の著書
「無双直伝英信流居合道」の巻頭に、
「居合は霊器日本刀の威徳により
心を修める道である。
居合は鞘の内にあり抜刀前に先ず
己が心意気を以って敵を圧し
閃光一瞬の勝ちを得る術であり、
座居の時 又歩行する時、
其の他あらゆる時と場所に於いて
正しき刀法と
身体の運用を治むる道である。」
と解説されております。
さらに
現代における居合道とは
健全にして強靭なる身体と
精神の錬成と涵養にあり、
且つ居合の本義にもとづき
運剣の妙味を会得する術であり、
それを流儀に則り
如何程自己のものに成し得るかに
究極の目的があると
池田宗家は解説されております。
本日集まった剣士の皆様の
それぞれの人生と共に
それぞれの居合道があります。
年齢関係なく
居合道を修行する姿は
美しいですね。
いつも皆様から
多くのことを学ばせて頂いております。
朝から始まり
昼過ぎまでの短い時間では
ありましたが、
二十二代
二十三代から直接、
ご指導いただける貴重な講習会でした。
池田宗家は
おっしゃいます。
「世の流れ、時の移り変わりに伴い、
種々物心供に変遷する事も否めないし、
又、
物の考え方も其の時々に応じて
進化していくのも止むを得ない事。
しかし
この古き伝統文化たる居合道の
根幹をゆるがす事なく、
新しき世代の人達に
如何にして継承してもらうか
よく剣士の皆様は考えてほしい」と。
御宗家の想いを
次の世代に受け継げるように
九州の先生達も努力しておられました。
また、来年もぜひ
池田宗家
福井宗家にご指導いただけることを
心より願っております。
今後も
ご指導ご鞭撻どうぞ
宜しくお願いいたします。
本日は
ありがとうございました。
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