渡仁作陶展(福岡三越)2015
2015年
6月30日(火)〜7月6日(月)
福岡三越9階
岩田屋三越美術画廊にて
上野焼 宗家十二代
「渡仁作陶展」が開催されています。
(※最終日は午後5時閉場です。)
上野焼をご存知ない方のためにも
少しだけ歴史をご紹介いたします。
茶を千利休に、
禅を大徳寺清厳に学び
「茶禅一味」の奥義を極めた
細川忠興公と
文禄・慶長の役で招致された
李朝陶工・尊楷。
上野焼の歩みは
この二人の出会いから始りました。
開窯に選んだ場所は
陶土や原料に恵まれた上野。
1602年(慶長7年)、豊前藩主
細川忠興公(三斎)は、尊楷を招いて
釜の口窯に築窯しました。
尊楷は地名にちなんで
上野喜蔵高国と名を改め、
利休七哲の一人であった三斎好みの
格調高い茶陶を献上し続けます。
細川家の豊前統治は、肥後に移るまでの
30年間と短いものでしたが、
この間に上野焼の確固たる基礎が
築かれたのでした。
尊楷は藩主の移封(国替え)に従って、
寛永9年(1632年)
肥後熊本へ移りましたが、
子の十時孫左衛門と
娘婿の渡久左衛門が上野に残り、
新藩主となった小笠原家のもと、
皿山本窯で上野焼を継承していきます。
400年という
悠久の歴史の中で時代と共に趣を変え、
洗練されてきた上野焼。
その背景には、先人たちの計り知れない労が
刻まれています。
渡窯は、
現在十二代の渡仁さんによって
古くて新しい伝統を継承し、
創り続けていらっしゃいます。
さっそく私も初日に
お伺いいたしました。
渡さんの作品は
使いやすく、愛着が湧き、
そして何より毎日の食卓で
使い続けたい美しさがあります。
ぜひ多くの皆様に
使っていただきたい器です。
和食が世界無形文化遺産に
登録されたと喜ぶのであれば
私達はもっと和食で使う
器の文化も学んでもいいのでは
と思います。
食卓の中心に
何か一つでも
伝統を持った焼物があれば
普通の食事が特別なものに
感じられるはず。
渡さんの作品には
そんなエネルギーがあります。
いかがでしたか?
私も購入させていただき、
ワクワクした気持ちで
今、愛でております。
これに、どんな料理を組み合わせるかな・・
なんて考えると楽しくてしょうがない。
お腹も減ってきました(笑)
会場には素敵な作品が
多数展示してあります。
ぜひ、
渡さんの作品に触れてください。
また、関係者の皆様に
心より感謝いたします。
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