第22回全日本居合道・全国大会(その1)

 

 

「命」という字には

 

「叩く」という字が含まれています。

 

「命は叩いてこそ光輝く」

 

 

20代でも

70代でも

 

その人が

瞬間を、どう生きるか?

それが問題。

 

 

「青春」とは

10代だけの言葉ではなく、

 

 

60代でも80代でも

 

その人が自分の

命を「叩く」ことができれば

青春だと思います。

 

利休が求めた一期一会も

 

「葉隠」にある

「武士道とは死ぬことと見つけたり」

という言葉も・・

 

それは

自滅的な意味ではなく

 

全てのことを

一瞬一瞬

無駄にせず、

大切にするということ。

 

そこには

地位や名声など関係なく、

 

自分の命を叩くように

その瞬間に

美しく生きることができるか?

が求められている。

 

「美しい」かどうか?

 

これは人間が求める

究極なのではないか?

と思いました。

 

実は・・・

 

 

命という字の

本当の成り立ちは

 

令+口で

命という字が生まれ、
令(天からのお告げ)の文である

祝詞をいれる口(サイ)を表します。

 

しかし、

 

私は

命は叩いてこそ光輝く

ということを

 

居合道の大会を通じて

教えられました。

 

20代と70代が一緒に

競い合える大会。

 

今回も

無心になって

一生懸命に演武する

剣士の皆様の

 

「光輝く瞬間」から

多くの感動を

いただきました。

 

 

「居合道は素晴らしい」

 

あらためて

そう思う一日になりました。

 

 

 

平成26年

11月1日(土)

 

静岡県浜松市

ホテルコンコルド浜松にて

 

第22回全日本居合道

段別競技大会の前夜祭が開催。

 

 

日本全国から

居合道を志す

剣士の皆様が集まり

段別競技大会が開催されます。

 

 

私も振り返れば

今回で8回目の参加です。

 

今では全国に

仲間ができて

 

お会いする度に

まるで

親戚にあったような感覚です。

 

「東北に遊びに来てください!

林崎神社をご案内します」と

岩手の土屋さんから

嬉しいお声をいただくと

 

こちらも

九州に遊びに来てください

案内しますよ

と返します。

 

居合道が繋いでくれた

縁に

いつも感動します。

 

 

また、会場で

「いつも

武士道美術館を拝見しています」

と初対面の方に

声をかけていただくことも

感動します。

 

こんなにも多くの皆様に

見ていただけているのか・・

と思うと

頑張って更新しよう!と

思います(笑)

 

TV局や、観光課から

問い合わせをいただくことも

嬉しく思っており、

仕事の合間に

趣味で続けているレベルを越えた

使命感も最近は感じています。

 

 

さらに、

「毎日、見ています」

と声をかけていただいた

愛知県の浅野さんは

私が尊敬する剣士の一人で

 

2年前の錬士の部の決勝戦で

試合をさせていただき、

浅野さんが

見事!日本一に。

 

昨年は、ご病気をされ、

心配しましたが、

今回の大会に参加され

会場でお会いすることができ

嬉しい再開でした。

 

いつも

ありがとうございます。

 

浅野さんの存在が

武士道美術館を続けていく

モチベーションになります。

 

 

会場では

博多居合研究会の田村さんから

声をかけていただき、

神奈川の四段小澤剣士とも

お会いできました。

 

写真右は

今回初参加の高宮剣士。

今年は見事に大学合格し、

全国大会に出場。

撮影は塩川先生です。

 

ブログなどで

我が道場のことも

皆さんに知っていただき

このように出会いがあることが

素晴らしいと思いました。

 

皆様も

ぜひ、お声をかけてください。

 

 

さて、

前夜祭の会場には

素敵な演奏と

美味しいお料理が!

 

毎回のように思うことですが

この大会の準備は大変ですよね。

 

いつも九州大会の運営本部が

私の実家ですので

 

準備をしていますが、

全国大会は規模が違う。

 

宿泊、バスの手配、会場設営、

表彰式の準備など

大変だろうと思います。

 

東海地区の皆様、

近畿地区の皆様のおかげで

この会が開催できることに

いつも感謝しております。

 

 

そして

前夜祭は盛り上がり、

最後に

ご宗家からの

お言葉をいただきました。

 

ご宗家からは、

この日も大会当日も

あたたかいメッセージを

いただきました。

 

武士の時代を終え、

「日本刀」が

不必要になった現代において

私達「居合人」が

あえて「日本刀」を活用することは、

 

人を攻撃するためでなく、

活かすためのものでなくてはならいと

ご宗家は伝えます。

 

世界で唯一

日本刀を活用する

専門団体であるからこそ

あえて、

説明しなくてはならないと

ご宗家も考えたと思います。

 

これは、ここ数年

九州に来られる度に

御宗家が

私達に話されるメッセージでした。

 

若い世代に

居合道を間違った認識で

取り組んでもらっては困ると。

 

 

ご宗家のお話しを拝聴しながら

思い出しました。

 

今年は

吉田松陰が

密航を希望し

失敗に終わった時から

「160年」後になります。

 

そんな「2014年」に私達は

武士の格好をして

武士の魂「日本刀」を使って

この全国大会に参加しています。

 

現在、

この「2014年」には

 

松陰ができなかった

海外に行くことも宇宙に行くことも

実現し、

 

さらに

インターネットや

スマートフォンを使って

世界中の人達と情報交換しています。

 

きっと松陰が

今のテクノロジーを見たら

驚くでしょうね?

 

いやいや

予想していたかもしれません。

 

でも

一番驚くのは

 

松陰の時代よりも

食べ物も機械も通信も豊かで

便利になった世の中だけど

 

人間として大切なものが

失われていることなんじゃないか?

と思いました。

 

考えれば、

この10年でインターネットは

驚くべき進化を遂げ、

スマートフォンは

今後も急激に進化するでしょう。

 

画面をタッチパネルで操作でき、

薄い画面から映像が見れ、

音楽はダウンロードで聴ける。

 

これって

この5年ぐらいで

急速に進化しましたよね。

 

人類が生み出す

便利さのテクノロジーは

やがて、

 

人間と同じような

生命体に近いテクノロジーを

生み出すのではないか?

 

いやいや・・

そんな馬鹿な・・

と思うかもしれませんが

 

松陰の時代から

あっと言う間に

この文明が完成されたことを

考えると不可能ではない。

 

 

300年後の

私達の次の世代は

そのテクノロジーを

コントロールできるのだろうか?

 

そして

300年後の未来には、

ロボットに道徳をインストールする

必要性があるのではないか?

 

そう考えます。

 

その時に

その肝心な人間に

道徳があるのか?

 

便利さを求めた結果、

大切なものを失ってしまいがちな

世の中で

人間を支えてくれるものは何か?

 

 

そう考えた時に

 

その

答えの一つが

 

 

私達が

今日この浜松に集まっていること・・・

 

「居合道」

 

これを通じて求めている

「武士道」なのではないか?

と考えました。

 

 

400年前に生まれた

「居合道」の文化を

私達が、受け継いでいることは

凄いことだと思います。

 

その文化を

私達は次の世代に繋げる

必要があります。

 

「命は叩いてこそ光輝く」

それは、仕事でも

趣味でも何にでも通じることで

 

一瞬一瞬を無駄にせず、

大切にしながら

道を極めていけば、

 

自分の命が

相手の命が

どれだけ大切なものか

を感じられる

 

それこそが

「武士道」だと実感しました。

 

もう一度

全日本居合道連盟の特質を

読んでみます。

 

「我が連盟は古来より伝承されたる

古武道たる居合道の

各流派を正しく

後世に伝承せんが為、

武士道精神に則って創立された

日本唯一最高の

居合道専門団体であり、

誇りある連盟である」

 

あらためて読むと

暗記した

この特質が

違ったものに感じました。

 

 

長くなりましたが

 

300年後の未来に生きる

私達の子孫に

「武士道」を繋げるために

「武士道美術館」を続けたい

と思いました。

 

全日本居合道連盟の皆様と

「武士道美術館」を

支えていただいている皆様に

心より感謝いたします。

 

次回は、段別競技大会の演武を

ご紹介します。

 

 

資料:吉田松陰像(山口県文書館蔵)

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