第一回・坂口貴信之會(松浦佐用姫)
平成24年7月21日(土)
福岡市の大濠公園能楽堂にて
第一回
坂口貴信之會・独演二番能
松浦佐用姫
小鍛冶
が開催されます。
「松浦佐用姫」をご存知ですか?
この物語は
日本の三悲恋物語といわれる
九州・唐津の松浦地方に伝わる伝説です。
古代、朝廷の命令で朝鮮半島の任那、
百済の救援に派遣された青年武将
大伴狭手彦は、停泊地である松浦の地で
土地の長者の娘「佐用姫」と恋に落ちます。
やがて、出帆の時が来て、別離の悲しさに耐えかねた
佐用姫は鏡山に駆け登り、軍船にむかって身にまとっていた
領巾を打振りました。
それでも名残はつきず、佐用姫は山から飛び降り、
呼子加部島まで追いすがったものの、すでに船の姿はなく、
悲しみのあまり七日七晩泣き続け、
ついに石に化したという物語です。
この物語は、万葉の歌人たちにも数多く詠まれるものとなり、
以後詩歌や能などの文学や演劇の題材にもなりました。
鏡山はこの故事から「領巾振山」と
呼ばれるようになったと言います。
舞台となった「鏡山」に昇ってみました。
ここは神功皇后が宝鏡を捧げたという伝説の山。
山頂には現在、展望台があり、
ここから海を眺めると遠くまで見渡せる憩いの場となっています。
佐用姫もここから眺めたのでしょうね。
「行く船を 振り留めかね 如何ばかり
恋しかりけむ 松浦佐用姫」という
「万葉集」に収められた山上憶良の歌が
石碑に刻まれていました。
山頂から遠くに見えるのは「唐津城」。
美しいですね。
今回は
この日本の伝説「松浦佐用姫」を
能楽・観世流シテ方
坂口貴信さんが演じられます。
佐用姫ゆかりの場所・鏡山、
唐津の自然や情景を想像しながら
美しい坂口さんの
能の世界を楽しんではいかがでしょうか?
平成24年7月21日(土)
開場 正午 開演13時
場所 福岡市大濠公園能楽堂
詳しくは
花の会・福岡事務局
TEL 092-725-3846(平日10時から18時まで)
参考資料
坂口貴信之會・独演二番能・印刷物より、鏡山山頂:解説より
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