ホタルと細川幽斎
むかしむかし
細川幽斎が豊臣秀吉に連歌を教えていた時のこと、
秀吉の考えた歌に
「蛍が鳴く」という詩があったそうで
それを聞いた連歌師「里村紹巴(さとむらじょうは)」が
「殿、蛍が鳴くことはありません」と指摘しました。
すると
幽斎はこれをさえぎって
「いや、少しもおかしくない。」
古歌に
『武蔵野にしのをつかねて降雨に蛍ならでは鳴く虫もなし』
『おく山のくちの木の洞になく蛍声なかりせばこれぞ狐火』
という句があると言って
殿下がおつくりになった句も問題ありません!と言ったので
秀吉は上機嫌になったそうです。
でも
実際は、そんな歌は存在せず、
秀吉が熱心に練習しているのを気づかって
即興で幽斎が考えた歌だったとのこと。
こんなところからも幽斎の
品格漂う教養人として一面を
感じることができますね。
ちなみに
皆さんは今年のホタル見ましたか?
今が一番美しい季節ですよ。
参考:細川幽斎(歴史をつくった先人たち)日本の100人
deagostini
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