林又七のように(細川家の至宝)
九州国立博物館にて開催中の
細川家の至宝展を再び見学。
目的は、
林又七(はやしまたひち)。
桜に破扇図鐔(はせんずつば)
あまりにも長い時間、
この鐔(つば)の前に突っ立ってた私を
学芸員の方も不思議に思ったことでしょう(笑)
私が見ていたのは、「象嵌(ぞうがん)の精巧さ」。
確かに林の後代にも優れたアーティストはいます。
しかし、この象嵌において「又七」は神の領域です。
もちろん「肥後象嵌の祖」なのだから、
当たり前なのですが、それだけではなく
鉄色、鍛えなど
吟味して作った丁寧な仕事は
後代には真似できない「品格」を感じます。
この「侘び寂び」、
滅び行く扇子を金で塗る美学。
細川忠興(三斎)の美学を象徴した
鐔の最高傑作だと思います。
又七がどんな影響を受けて
このデザインを考えたのか解りませんが、
同じ時代を生きたアーティスト
井上真改、長曽禰虎徹、津田越前守助広、
俵屋宗達、松尾芭蕉、宮本武蔵などと
影響しあったかも・・などと空想するのが
歴史の面白さです。
林又七のような
品格のある鐔のような
居合道を目指して修行したいと思いました。
何回観ても本物は素晴らしい。
ぜひ、実物をご覧下さい!
私も「細川家の至宝展」に
また行こうと思っています。
(平成24年3月4日まで)
※参考:永青文庫「細川家の至宝展」
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