大名細川家のよろいの美

2010年7月16(金)〜9月26日(日)まで
熊本県立美術館
細川コレクション・永青文庫展示室にて

「大名細川家のよろいの美」が開催されています。

9月11日には京都国立博物館名誉館員の
稲田和彦先生の講演があり
私も参加してきました。

細川忠興(三斎)の美学を研究している私達「武士道美術館」にとって
稲田先生の講演はとても貴重でした。

忠興(三斎)デザインの甲冑を見ながら
あらためて忠興(三斎)はかっこいいな〜と思います(ノ≧∇≦)ノ。

一般雑誌の戦国武将ランキングなんかで目立たないところが
またいいんです( ̄0 ̄)/。

忠興(三斎)プロデュースの肥後鐔(肥後金工)が
日本で一番渋いと言われるように
「さりげない美学」があるところが日本人的で渋いんですよね。

全国各地の大名家にも甲冑や武具はあるのですが、
明治維新後、戦災などで大半が消失しています。

その中で
熊本藩・細川家の武器武具は現在に至るまで大切に守られています
忠興が関ヶ原で使ったものが
この平成という時代に残っているんですよ(-ω☆)

凄いことなんです。
もっと気づいて・・・熊本の皆さん。

熊本県は日本が世界に誇る「武士道美術」の宝庫なんです。
何よりも、これをアピールしたほうがいいと思うのですが(^▽^)

すいません。興奮して話がそれましたが

細川忠興(三斎)は生涯に50回以上の合戦を勝ち抜いた戦国武将です。

彼のデザインは千利休から学んだ侘び寂びやビジュアルの美しさにプラス
自らの戦場での経験に基づいて創意工夫をこらし、実践的、合理的な形状が特徴です。

そんなアートディレクターとしての感性が
日本全国の武将から評価され、わが国の甲冑の発展にも大きな影響を与えたそうです。

稲田先生のお話の中で
細川忠興(三斎)がデザインした三斎流甲冑の特徴はと言いますと

兜の形がヘルメット型の「越中図形(えっちゅうずなり)」で
頂上には山鳥の尾の立て物を挿します。

胴は、鉄板を革で包んで黒色や栗色塗りとし、
小札をつなぐ威糸(おどしいと)も黒や茶色など地味な色合いが多く、
原則として袖を付けないそうです。

全体的な色のバランスとして
左腰の草摺(くさずり)のみ華やかな色合いにするところが
肥後鐔(肥後金工)の美学に通じ渋いところです。

全体的にも簡素な仕立てで軽量化(約10〜13kg)に成功しており、
桃山時代以降の甲冑の模範とされたとのこと。

皆さんも細川忠興(三斎)公の美学に触れてみてはいかがでしょいうか?

会場には三斎公が所用していた
脇差 銘豊後行平と
脇差 無銘長船盛光
(さすが三斎公の刀、刀を貫通する見事な彫り抜きが美しい長船盛光)

また
あの宮本武蔵作の鐔と
幕末のスーパースター
肥後金工師 神吉楽寿作の鐔も展示してありました。

武士の文化を体感できる素敵なイベントです。

熊本県立美術館
http://www.museum.pref.kumamoto.jp/

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